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2006年11月11日 (土)

台湾迷走行・冥府魔道編4

17:30頃、ホテルに戻り、一度荷物を整理、身支度を整え、再出撃。
この晩の目的はとゆーと、『台北戯棚』(http://www.taipeieye.com)にて京劇観劇。

台北到着した晩、J氏と観光目標を打ち合わせた際に「丁度やってるし(『台北戯棚』は毎週金土曜日のみ公演)ここ行ければ行きたい」つーたら非常に驚かれまして。曰く、「らしくない」と。
いやまあ、J氏も「ジャッキーチェンも京劇出身だと言うし一度見てもいーかな」てことで、もめることもなく同意してくれたのですが。
まあ動機なんつーても、いつぞやの『サクラ大戦新春歌謡ショウ』でちびっと京劇のさわりやってて面白そうだったとか、『武神戯曲』(上田宏/メディアワークス)が結構面白かった、とかそんな程度ではあるんですが。

実はこの朝にも、この『台北戯棚』の席とゆーかチケットをネットで事前予約が出来ないか、ホテルでチケットの手配が出来ないか、等々少々ばかり努力をしていたのですが、結局駄目で。
開演は20:00だけれど、万一席が無い、とかゆーと無惨なので、一度劇場まで行って席を確保してからそのへんうろうろしてましょうか、て事にしまして。
んで早めにホテルを出て、MRT西門駅へと向かっていたのですが……、うちが携帯電話忘れてました。

この携帯電話、今回の道中で結局ろくすっぽ使っていないたぁいえ、ちょっとはぐれた時とかに必要なモノであるにはかわりなく、持ち歩いてないのでは不便きわまりない。
てことで取りに戻ることにした訳ですが、30分くらいタイムロスしちゃうんで、万一チケット売り切れ、とかゆー事態を避けるべく、J氏にはうちの分のチケット代も渡して、先行してチケットを確保しといてもらおう、てことになりまして。

急ぎ足でホテルに戻り、携帯電話発見。
J氏に連絡を取ると「もうMRT乗りました」とのこと。
追いかけ、MRT西門駅付近で再度電話すると、「チケット確保しました。会社へのおみやげ用のパイナップルケーキ屋とか見てきます。」とのこと。
んでは開演まで別行動てことにしましょーか、と。

空き時間は1時間半ちょい、と微妙。
台北地下街とかをもっかい覗きたい気もしましたが、一度駅降りてあそこを見物してくるのは時間的にきつそう、てことで断念。
西門駅周辺で屋台とか『KT動画』をぶらりとひやかした後、西門駅からMRT板南線で台北車站駅まで、MRT淡水線に乗り換えて○○駅まで移動。
雙連駅を降りまして、途中、露店の焼き肉饅頭屋さんで1ヶ買い求め、かじりながら『台北戯棚』までうらうらと歩き、19:15頃、現地到着。

…ちと早く着きすぎましたかね。
台北地下街寄れたかなぁ、等と少々後悔しつつ、J氏に電話入れると、「今DFS(台北市内の大型免税店)にいます。」とのこと。
既に街は暗い夜、明るい劇場ロビーには既に観客がわらわらとおりまして、なんとはなしにもの悲しさを感じつつ、近くのファミリーマートを覗いたり、ぼーっと花壇に腰かけたりして待つこと30分。
到着したJ氏と合流しまして、劇場ロビーへと。
ちなみにJ氏、「パイナップルケーキ屋、休みだった……。」とのこと。これまた中秋節~国慶節の連休の影響のようで。

劇場ロビーへ入りますと、丁度開場するタイミングで、エレベーター手前で切符のもぎりを開始しております。
中国服姿の係員さんに切符を渡し、半券を受け取りましてエレベーターにて4階へ。
4階ホールに降りますと、右手に『布袋戲(台湾の伝統人形劇)』用人形が飾られており、なかなかに目を引かれまして。
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正面には物販コーナーがあって、愛想よく各種土産物を販売しておりました。北京官話、日本語、英語とお客によって使い分けているあたり、見事なもので。
その奥では舞台の格好そのままの京劇俳優がお客さんとの記念撮影に気軽に応じていたり、舞台化粧をしている所を公開していたり。
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反対側では眼鏡のおねーさんが日本で言えばポンカンのような大きい柑橘類を剥き分けて「いかがですかー?」なんて言うております。では、と一切れいただきますと、結構美味しい。
この柑橘類の皮を乾燥させて小袋に詰めた、ポプリのよーなものも配っておりましたんで、こちらも遠慮なく頂戴。

ここまで、土産物販売以外は一切追加のお金を取らずにやっておりまして(土産物販売も押し売りのような事は一切無く)、チケット代こそ880元=2880円と、台湾の食事等との物価比だと安いて訳じゃないけれど、非常にサービス精神旺盛。
大雑把、愛想無し、が売り物のよーな台湾にあって、ここまでサービスしてくれると、なんとも言えず心が浮き立ってきまして。
(いやまあ、もっと高いホテルとか飲食店とか行けば、丁寧&愛想たっぷりのサービス受けられたのかもしれませんが。)
てか、演劇とか舞台のお値段てぇなあ、関わる人数が増えると高くなる、とゆー原則がありますから、大人数&楽団が必須の京劇では、880元でも実はお安いんではないかと。

そーこーしてるうちに「まもなく演目が始まります、席にお着き下さい」てな具合の館内放送がありまして。
劇場内は結構な席数があるようで、かつ指定席とかは無し(実際問題、どっかの大型団体客でも来てない限り、チケット売り切れ、てことは無さそうなくらい席数がありまして。この時は席の半分~1/3程度は空席だったかと)。
うちらはせっかくだから、とゆーて最前列に陣取りまして。

まずは第一演目、楽団による演奏。
各楽器が一人ずつ鳴らされますと、それにあわせて舞台両横の字幕用電光掲示板に楽器の説明が出る、とゆー案配で。
京劇に対する理解を深めてもらおう、て主旨なんでしょうな。
その後、合奏が始まりまして、「ドゥォングゥァングゥァチャラゥァァン」とでも表現したくなるよーな音が胃の腑に響きます。
かれこれ数分程度で演奏は終了。
楽団の人達は舞台右袖に引っ込みまして、そこで舞台中の演奏をするようで。

引き続き第二演目、「蜈蚣嶺(ごくうれい)」
事前に配られたあらすじ書きをかいつまんで言うと、「人を殺し追われる身となった武松は、張青夫妻の助けで行者僧の姿に変装し、魯智進勢力下の二龍山へと落ち延びることとなった。途中、蜈蚣嶺で盗賊に襲われている老人を助け、盗賊の根城に捕らわれている娘を一人で助け出す。」とゆー具合。
前半は武松が一人で踊りつつ、「落ち延びる事になった事情説明」「張青夫妻よありがとう」と歌いまくりまして。
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後半は蜈蚣嶺にさしかかった武松が、おそわれている老人を助け、大立ち回り。
事情を聞くと、使えている主家の娘が盗賊に捕らわれているというので、一人助けに行こうとする武松。
「一人では無理です」と止める老人に構わず、一人で盗賊の根城に乗り込み大暴れ。
見事娘を助け出し、名も告げずに「急ぎの旅だ」とばかりに先を行こうとする武松。
「お屋敷に戻りましたらお礼をしたいと思いますので、お名前を」と、娘と老僕。
「俺の名は虎退治の武松だぁぁ」と歌いながら去っていく武松。

……あまりのざっくり感に、J氏共々なんとも言われぬ感動を覚えまして。
あらすじに重要人物っぽく書いてある「張青夫妻」なんぞは武松が「ありがとう」つーて歌ってるだけで出てこないわ、武松が「一人では無理です」つーて止める老僕の言う事を全然聞かないわ、お礼したいなら武松もお屋敷に連れていこうとしろよ、とかつっこみどころ満載な感じで。

ぼうっとした心持ちになった所で幕間の休憩が入りまして。
4階ホールでは先程まで舞台にいた楽団員が演奏していたり、役者さんが舞台そのままの姿でおりまして、幕前同様記念写真やらに気軽に応じたりしております。
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階段降りて3階ホールではどこぞの占い師が「公演のチケット半券を持ってる人は半額」つーて営業しとりました。
土産物販売コーナーも、第1幕で気分が盛り上がったお客さん達が押し寄せて結構なにぎわいで。うちもついついつられて箸セットを1つ購入。実用性なさそーなんだけど、ついねぇ。

第三演目、『紅梅記』(…だったはず。ペーパー無くしまして。)
あらすじは「宋の賈似道は、女中一行をともない、名勝地西湖のほとりへと出かけた。目を付けていた女中が、居合わせた美青年書生に目を奪われるのに気づいた賈似道は、屋敷に戻り女中を殺し、書生も捕らえ殺そうとする。女中は死後、閻魔の助けで亡霊となって書生を助けに現世へと現れる。」とゆー具合。
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こちらはおおむねあらすじ書き通りに話が進みまして。
とは言うものの、あらすじからは想像しないよーなアクションシーンが結構ありまして、閻魔の部下が舞台を飛び回ったり、亡霊女中vs書生を殺そうとする暗殺者、等々、スピード感のある大立ち回りでなかなかの迫力。亡霊女中なんか火まで吹きますから。
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結局、最後まで女中と書生は言葉交わすこともなく、ハッピーエンドとも言い難いお話で、こちらもなんとはなしにざっくりとした感じ。

このざっくり感が中国文化なんじゃろか、まあ面白いとゆーか楽しかったのは確かなんだけれど、とか思いつつ、劇場を出ようとしますと、4階ホールでは出演者が舞台そのままの姿で左右両側に立ち、観客を見送ってくれまして。
とどめに階段を下りて建物を出ようとしたところで、中国服姿の係員さんが、お客さん一人に一個ずつ月餅を配っておりました。
もーここまでサービスされたら、何も文句は言えず、劇場を出てからもJ氏と「これで880元は安い」「面白かった」「いやえらい迫力で」などと話しつつ歩いてましたわ。

強いて文句?を言うなら、うちらが座った最前列左寄りの席からは字幕が見づらかった、とゆーことくらいでしょうか。
舞台左側の掲示板には英語の、右側には日本語の説明が出る、とゆー仕様だったもんで、うちらの席からは思いっきり首ひねらないと日本語字幕が見えないとゆー状況でして。
どなたか行く事もあらば、その辺は注意事項、てことで。最前列で立ち回りの迫力はえらいもんでしたけどね。
ああ、それとこの演目、あまりメジャーな演目では無いようで(もしかするとメジャー演目の一部分とかゆー可能性はありますが)、どうせならもっと一般的な演目を見たかった気もします(武松なら「武松打店」とか)。まあ、劇団人数の関係とか色々あるのかもしれませんが。
ちなみに劇中のカメラ撮影はフラッシュを焚かなければOK。ただし、ムービー撮影は不可、とのこと。

劇場を出たのが21:45頃。
この晩の夕食(とゆーか夜食)は予定通り、ガイドブックに載ってた24時間営業の飲茶店に行ってみよー、てことにしてましたんで、劇場からおおむねMRTで一駅半くらいの距離を歩きまして「吉星港式飲茶」(http://www.tabitabi-taipei.com/more/2006/0607/)到着。

……まあ、24時間営業の店だとこんな感じなんでしょうかね。
正直な所、普通の味。飛び上がるほど美味しい訳では無いけれど、不味いと言い切る程でも無い、そんなお店でした。
ともあれ、割と節操無く注文して、ビールやらもくいくいとと飲んでましたから、勘定は約1500元=5400円と、今回の台湾旅行では最高額の晩飯なりました。
カードで払ってもいいかな、とか思いつつ、台湾$をそんなに残しても仕方ないことに気づき、ここの店で晩飯にしよーと言い出したうちが1000元、J氏500元くらいの割で現金で勘定しましたわ。

「吉星港式飲茶」を出て、「きっと南下すればMRTの駅がどっかにあるだろー」つーて徒歩南下。
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新光三越ビルの灯りを見つつ、うらうらと歩き、MRT善導寺駅を発見、板南線にて西門駅まで移動し、ホテルへ戻り、就寝……。

(台湾迷走行・日本帰還編1へつづく)

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コメント

宋の賈似道ってどんな人だっけ?
田中芳樹の小説で名前は知ってるんだけど・・・

投稿: | 2006年11月11日 (土) 09時36分

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B3%88%E4%BC%BC%E9%81%93

宋の四悪人の一人、とゆーことらしいですが、
他の人達に比べれば、
自分の地位を守ろうとしたり、自分の好みで人事したりした程度で、
本当にそこまで悪人呼ばわりされにゃならんのじゃろか。

密約説なんかは、後付のような気がしなくもない。

投稿: BURAN(丹駒) | 2006年11月11日 (土) 22時38分

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